子宮内膜症や子宮頸がんと疑われたら・・・
総合病院の婦人科リスト
杏雲堂病院 子宮頸がん 東京御茶ノ水
子宮温存する光線力学療法(PDT)を積極的に推進
光線力学療法とは、レーザー光に反応する薬剤を静脈注射した後で、レーザー光線を病変部照射しがん細胞を壊すという治療法。海外では主に進行がん治療に使われていたPDTを、初期子宮頸がんの治療に用いた世界で最初の病院だ。出血や痛みがなく麻酔は必要ない。高出力レーザーによる円錐切除術では流産のリスクがやや高まり、頸部の狭窄、子宮口の癒着が起きることがあるが、PDTは低出力レーザーを使用。「妊娠出産を希望する方におすすめします。PDT希望者は20、30代のシングルの女性が増えています」と室谷哲弥部長。原則Ta1期まで対象。0期でも病変が膣壁に広がる場合は円錐切除術は不可能だが、PDTでは子宮温存可能(妊娠中は適応外)。300以上の症例を手がけたが、「治療後3ヶ月の効果判定で98%が治癒」という。96年から保険適応。強い光に当たると日光過敏症が起き、しみが残ることもあるので遮光管理が必要。徐々に部屋を明るくするため入院生活を20日間、退院後さらに5週間はできるだけ強い光を避けることが必要。そのため同病院でも時間的な問題で円錐切除術を選ぶ人もいる。
■Data
東京都千代田区神田駿河台1−8
JR中央線御茶ノ水駅より徒歩2分
電話03-3292-2051 HP http://www.kyoundo.jp/
診療受付時間
月〜金、第1第3土:8時30分〜11時
休診日:第2第4土、日祝
診察・治療内容(子宮頸がん)
@婦人科部長・室谷哲弥(水金第1土)、坂本優(火金)他6人
A71例/17例
B76例
CPDT(光線力学療法)
D診療情報提供書・各種画像・検査データ・病理標本
同病院は明治14年に創立。東大、順天堂大など近隣大学病院と密接に連携し、専門医療を行う。全国に先駆けて初期子宮頸がんにPDT療法を取り入れた病院で、豊富な症例数を持つ。PDTは専用のレーザー照射機器が必要なため、国内でも限られた病院でしか実施されていない。子宮頸がんを対象とするのは全国で十数施設。
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